「頭の良い悪いというのは、明治以降に生まれた
新しい表現であり、昔の人は知恵が頭だけに
宿るものだとは考えていなかった」~という面白い
記事に出会った。

 井原西鶴の「好色一代女」では女との仲を
金で示談にさせた男(手代)を「頭にばかり
知恵のある男」と批判的に描いているという。

 人の心がわからない、頭でっかちな奴、といった
意味合いだろうか。

 筆者の塩村耕さんは
「知恵の浅深を見極めようとした古人の感覚から
見ると、現代の「頭が良い・悪い」は、理解の
速さや記憶の量にかたよった、底の浅い言葉で
あるように思われる。」と述べていて、なるほど、
現代の価値基準の視野の狭さについて考えさせ
られた。

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引用
中日新聞
2018年2月27日
「江戸を読む この豊かなる古書世界」18
知恵は肉体のどこに宿るのか
塩村 耕 名古屋大大学院教授