FC2ブログ
 「10代や20代より今の方が楽しい」という
友人たちや妹の話(私もその一人だが)を聞き、
若い女性の生きづらさってなぜなのか?と思っていた。

 文化人類学者 磯野真穂さんの
『ダイエット幻想 やせること 愛されること』を読み
もやもやした疑問が100%解決したわけではないが、
とても意義深い、現代の日本社会への問題提起と
なる研究だと思った。

 身体的な成長が喜ばしいとされる一方、
 それを抑え込む力である「やせなさい」と
 いうメッセージにも同時にさらされるのが
 思春期の女子です。さらに年月が経過すると
 経済力をつけ、良い職業を持つのが奨励される
 一方で、それよりもまず外見で判断されるという
 新たなダブルスタンダードが課されます。

 
ダイエットすることは、一見前向きな目標のように
みえるため、勉強や仕事を頑張ることと同様に
 頑張る力をそちらに向けてしまう若い女性は多いだろう。

 若い女性の間では、標準体重をかなり下回る
「シンデレラ体重」というものが浸透していて、それに
近づいた離れたと一喜一憂する傾向があるという。
(シンデレラ体重の例 
155センチ 43キロ
160センチ 46キロ
165センチ 49キロ)

 今、やせたいと本気で思っている人に「そのままでいい」と
言ってもうまく伝わらないかもしれない。

 でも、本当にやせることがよいことなのか、やせる必要が
あるのか考えてほしい。

 情報や他者の目を完全にシャットアウトすることは不可能な
時代だからこそ、大人はそれらとのほどよい付き合い方を
習得していくのがいい。

 そして、まだまだ心のバランスのとりにくい若い女性には、
その人のプライドを傷つけないように、でも、人生の少し先輩として
見守っていく姿勢が大切かと感じた。

******
引用
『ダイエット幻想 やせること 愛されること』
ちくまプリマ―新書 磯野真穂 
2019年10月発行 筑摩書房


に参加しました。
 Youtubeにダイジェスト版を
アップしてもらいましたので、ご覧いただけましたら幸いです。
俳人の赤野四羽さん、なつはづきさん、
廣島佑亮さん、福林弘子さん、村山恭子さん、
参加してくださった皆さん、お店の皆さん、
ミュージシャンの方々、
大変お世話になりました。

https://www.youtube.com/watch?v=PKdZ8KOgMOs

 
 「噺家が詠んだ 昭和川柳 落語名人たちによる
名句・迷句500」を読んだ。

 この本の編集に協力した美濃部由紀子さんは、
 池波志乃さんの
妹さんで、祖父五代目古今亭志ん生、父 十代目金原亭馬生、
叔父 古今亭志ん朝、という落語家たちに囲まれて台東区谷中で
育った生粋の江戸っ子(娘)だ。

噺家たちの川柳句会「鹿連会」は、昭和28年から10年以上、
毎月一回開かれていた(時にはラジオ録音もあった)。
 そんなに長い間にわたって、句を作り続けられたのは
「会を抜けるには30万円支払うこと」(!)という会則があったから
だけではなく、
 五七五の中に、面白さと言葉のプロである噺家が夢中に
なってしまう魅力があったからだろう。

 志ん生は「川柳ぐらいいい道楽はない。
安くて人に迷惑もかけず、腹も減らず、落語にも役立つ」と話していたそうだ。

********

湯豆腐の湯気に心の帯がとけ

マチ棒で絵を描いてゐる待呆け  馬生


夜店からちょいと離れて泣売屋

水虫がなおれば秋の風となり   小さん


思ひ出は今の女房に話せない

塩原も熱海もあるが家の風呂   圓蔵


*****
「噺家が詠んだ昭和川柳 落語名人たちによる 名句・迷句500」
美濃部由紀子 編集協力 メイツ出版 2019年2月
  

 
 淋しさにつけて飯くふ宵の秋  夏目成美

 「どうまぎらわしようもない淋しさに、ひとりで
飯でも食うしかないというので、作者の深い
孤独の思いが迫ってくる」と山本健吉氏の句評。

 山本氏の解釈と同様、私も「ひとり」とは書かれていない
のに、ひとりで食べる姿を自然と思い浮かべた。

 でも、もしかして集団の中の孤独かもしれない
(介護施設や同居する家族がいても不仲など)
と思ってみたりもした。

 食う飯があるだけで十分幸せじゃないかという
意見もあるだろう。

  でもでも、だって淋しい・・・・それは秋の仕業なのか。

****
参考 「俳句鑑賞歳時記」山本健吉 角川文庫
    平成12年2月


 我が恋は林檎の如く美しき   中川富女

この俳句の作者は、根岸にあった子規庵を
訪ねた唯一の若い女性として伝えられています。

 子規は、「富女北国より来る」と前書きして
「行かんとして雁飛び戻る美人かな」と句に
詠んでいます。

 ひとときの出会いに心ときめく、
子規の純情さがまぶしく、ほほえましく感じられます。
 直球に言葉をぶつけてくる富さんも、大胆さと爽やかさを
併せ持つ魅力的な女性だったのだと思います。
*******

まだ青きもの抱えをりねこじゃらし    みよこ


*****
参考 引用  この本はとても面白かったのでまた後日まとめたいと
思います
「胸に突き刺さる恋の句」女性俳人百年の愛とその軌跡
谷村鯛夢     論創社   2013年